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| 日本で建物を加害するシロアリは、主に”ヤマトシロアリ”と”イエシロアリ”ですが最近、”乾材シロアリ”の仲間である”アメリカカンザイシロアリ”と”ダイコクシロアリ”の被害も増えてきています。 |
ヤマトシロアリは北海道北部を除くほぼ日本全土に分布しています。
特別に加工した塊状の巣は作らず、加害箇所が巣をかねており、適当な生活場所と餌を求めて集団で移動する習性があります。 乾燥に弱いので、常に湿った木材や土中で生活しており、建物では土台や床束・大引・根太など、主に建物下部を加害します。ヤマトシロアリの被害は腐朽と同時に起こることが多く、食痕は多湿で汚いです。
群飛時期：４〜５月の昼間 |
イエシロアリは神奈川県以西の海岸沿いの温暖な地域と南西諸島、小笠原諸島に分布しており、
最近、千葉県木更津市と館山市でも発見されています。
建物や地中に塊状の大きな巣を作り、数十万匹、多いものでは百万匹にも達しますので、加害速度も速く、被害は激烈です。 乾燥した木材でも水を運んできて湿らしながら加害するので、被害は建物全体に及びます。食痕は乾燥していて比較的きれいです。
群飛時期：６〜７月の夜間、電灯に飛来する |
アメリカカンザイシロアリは、1976年に東京都江戸川区で発見されて以来、現在までに10数か所で見つかっております。今後、木材や荷物などとともに運ばれ、さらに生息圏を広め、被害が拡大する恐れがあるので、注意が必要です。
特別に加工した巣や蟻道を作ることなく、乾燥した木材中に坑道を穿って小集団で生活します。
特別に水を必要とせず、建物の乾材やピアノ・ステレオ・タンス・鏡台・机等の家具類を食害します。被害材の食害孔から、乾いた砂粒状のフンを排出するのが特徴です。
群飛時期：６〜９月の昼間、少しずつ何回も群飛する |
ダイコクシロアリは現在のところ、奄美大島以南に分布しており、日本本土では発見されていませんが、沖縄県ではかなりの被害があり、今後本土に侵入する恐れがあります。
”乾材シロアリ”の1種で、被害状況や加害習性はアメリカカンザイシロアリによく似ています。
群飛時期：５〜８月の夜間
少数ずつ電灯に集まってくる |
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